遠方の実家、片付けはどう進める? 帰省できないときの段取り

仕事が忙しくて、なかなか帰省できない。
そんななかで「実家を片付けないと」と思い続けて、何ヶ月も経っていませんか。

親が施設に入ってから空き家になった実家。
亡くなった後、手をつけられないまま残っている実家。

「いつかやらないと」と思いながらも、現地に行く時間がない。
ご近所からの連絡で焦るけれど、何から手をつければいいかわからない。

この記事は、そういう方のために書きました。
遠くに住んでいても進められる片付けの段取りを、順番にお話しします。
完璧にやろうとしなくて大丈夫です。一つずつ、無理のないペースで進めていきましょう。

目次

この記事でわかること

  • 帰省できなくても進められる片付けの全体像
  • 現地に行く前にやっておくと負担が減ること
  • 立ち会いなしで業者に依頼する方法
  • 兄弟姉妹がいる場合の連携の仕方
  • やっておくと後で楽になる5つのこと

まず、ひと息ついてください

進める段取りに入る前に、一つだけ。

遠方の実家のことを抱えながら、仕事も家のこともこなしている。
それだけで、もう十分頑張っています。

「なかなか動けない自分」を責める必要はありません。
親の家を片付けるのは、誰にとっても簡単ではないことです。

ここからお話しすることは、明日全部やる必要はありません。
読みながら「今の自分にできそうなもの」を一つ見つけてもらえたら、それで十分です。

全体の流れ

遠方の実家の片付けは、大きく分けて5つの段階があります。

段階 やること 帰省は必要か
1. 現状の把握 写真・動画で記録、家族と共有 できれば1回
2. 方針の決定 売る? 貸す? 残す? を決める 不要(オンラインで可)
3. 業者選び 複数社から見積もり 不要
4. 片付けの実施 業者に依頼 or 自分でやる 立ち会いなしも可
5. 鍵の返却・登記 売却や賃貸の手続き 状況による

最初から「全部やる」と考えると気が重くなります。
今の自分は今、どの段階にいるか。
それだけ意識して、進めていきましょう。

帰省できる機会が1日でもあるなら、最初にやっておきたいこと

仕事の合間をぬって、1日だけでも帰省できる日があれば、その日はぜひ「記録を取る日」にしてください。

具体的にやることは3つだけです。

1. スマホで全部屋を動画撮影
玄関から順番に、ぐるっと一周。クローゼットや押し入れも開けながら撮ります。
これがあると、後で業者に見積もりを依頼するとき、画像を送るだけで済みます。

2. 通帳・印鑑・権利証・契約書類の場所を確認
仏壇の引き出し、タンスの奥、神棚など、よくある保管場所をチェック。
見つけたら、写真を撮って自分のスマホに保存しておきます。

3. ご近所の方への挨拶
「実家のことで、これから業者さんが出入りすることがあるかもしれません。何かあったらこの電話番号にご連絡ください」と一言。
連絡先の交換だけでも、後の安心感がまったく違います。

時間が余れば、貴重品(現金、宝飾品、思い出の品)だけは自宅に持ち帰っておきます。
ほかは、後でゆっくりで大丈夫です。

兄弟姉妹がいる場合の最初の一歩

実家のことは、原則として相続人(=子ども)全員が関わる問題です。
一人で勝手に進めると、後でトラブルになることがあります。

最初にやっておきたいのは、「とりあえずの方向性」だけを揃えること

  • 残す? 売る? 貸す? のおおまかな方針
  • 誰が窓口になるか
  • 費用は誰がどう負担するか
  • いつまでに何をするか

最初から完璧に決めようとすると、ぶつかります。
「まずはこの方向で進めてみる、変えたくなったら相談する」くらいの緩さで始めたほうが、結果的にうまくいくことが多いです。

LINEグループを作って、撮影した写真や業者の見積もりを共有していくのもおすすめです。
顔を合わせなくても、情報を揃えられます。

立ち会いなしで業者に依頼する方法

最近は、立ち会いなしで作業を完結してくれる業者が増えています。
リモート見積もりやリモート作業という呼び方もされています。

流れ

  1. 電話・メールで問い合わせ
    「遠方在住で立ち会えないが、対応可能か」を最初に確認

  2. オンラインで見積もり
    ビデオ通話(ZoomやLINE)を繋いで、業者さんに家の中を案内してもらう
    または、こちらが撮影した動画を送って見積もりを出してもらう

  3. 鍵を郵送 or 立ち会い人を頼む
    信頼できる業者の場合、鍵を書留郵便で送って預ける形が多い
    不安な場合は、ご近所や親戚に立ち会いを頼む選択肢も

  4. 作業中はビデオ通話で確認
    作業当日、要所要所でビデオ通話を繋いで進捗を確認できる業者もある

  5. 完了後、鍵を返送してもらう
    作業完了の動画や写真を送ってもらい、確認後に支払い

業者選びで確認したい3つのこと

立ち会わない分、業者選びは慎重に。
最低限、以下の3つは確認してください。

  • 遺品整理士の在籍 — 「一般財団法人遺品整理士認定協会」の認定資格を持つスタッフがいるか
  • 見積もりが書面で出るか — 「一式○○円」ではなく、項目ごとの内訳があるか
  • 追加請求の有無 — 「見積もり後に追加請求はありますか?」を必ず聞く

複数社の相見積もりは、遠方からでも可能です。
むしろ立ち会えないからこそ、3社程度の見積もりを取って比較することをおすすめします。

費用の目安(参考まで)

業者に依頼した場合の費用は、間取りによっておおよそ以下のような幅があります。

間取り 費用目安
1R〜1K 3〜8万円
2LDK 12〜30万円
3LDK 17〜50万円
4LDK以上 22〜85万円

実家の場合は3LDK〜4LDKが多く、20〜50万円が一つの相場と考えてよいでしょう。
ただし、荷物の量や状態、地域によって変動します。

遠方の場合、業者の出張費が別途数千〜数万円かかることもあります。
見積もりの段階で「遠方対応の追加費用はあるか」を確認しておくと安心です。

実家がゴミ屋敷のような状態になっていたら

遠くから帰省したら、想像以上にものが溜まっていた。
そんな状況も少なくありません。

このときは、自力で片付けようとせず、ゴミ屋敷対応のできる業者を選んでください。
通常の片付け業者より2〜3割高くなることはありますが、安全面でも精神面でも、プロに任せたほうが結果的に楽です。

特に大変なのが書類の処分です。
父が仕事関連の書類を残していた、母が手紙や写真を大量に保管していた。
こういうケースでは、業者にもシュレッダー対応をお願いするか、貴重品として一旦自宅に送ってもらう選択肢を考えてみてください。

やっておくと後で楽になる5つのこと

最後に、今日からできる小さなことを5つ。

  1. 実家の住所と連絡先を、家族LINEに共有しておく
    いざというとき、すぐに連絡できる

  2. 写真や動画で家の中の様子を残す
    見積もり時にも、思い出としても役に立つ

  3. 権利証や通帳の場所だけは把握しておく
    親が元気なうちに「どこにあるか」だけでも聞いておく

  4. ご近所2〜3軒と連絡先を交換
    何かあったときの第一報先

  5. 業者の候補を2〜3社、ブックマーク
    いざという時にゼロから探さなくて済む

まとめ

遠方の実家の片付けは、近くに住んでいる人が想像するよりずっと大変です。
帰省するだけでも往復の時間とお金がかかり、片付けの体力的負担も精神的負担も大きい。

でも、立ち会いなしで進められる業者も増え、リモートでも進められる時代になりました。
帰省できる回数を最小限にしつつ、必要な手続きは進められます。

「全部一気に」ではなく、「今できる一つ」から。
焦らず、ご自身のペースで進めていきましょう。


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